定冠詞 de / het 不定冠詞 een|オランダ語を習うことになってしまった

一時は、脱落しかけた「オランダ語レッスン」ですが、ぶら下がりながらでも続けてみようと思います。

今日は「冠詞」です。
「冠詞」とは英語だと "the" や "a / an" です。
名詞の前に付けて、文脈によって "a cup(ひとつのカップ)" または "the cup(そのカップ)" なんて具合に使いますね。オランダ語では、英語の "the" に相当する冠詞が2種類あります。

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定冠詞

de / het は単数名詞にかかる

オランダ語には、英語の "the" に相当する冠詞が2種類あります。
"de" と "het" です。
「どっちを使えばいいの?」となるんですが、次のような決まりがあるそうです

  • 男性名詞(単数)⇒  de
  • 女性名詞(単数)⇒  de
  • 中性名詞(単数)⇒  het

でましたよ、名詞の性別…。

日本語にはない発想ですが、"インド・ヨーロッパ諸語" とはそういうものだそうで。名詞の性は、現在の英語ではほぼ消えていますが、ラテン語系や、ドイツ語には残っているそうです。オランダ語もそんな言語のひとつということですね。

習得するのは大変そう😫

de は複数名詞にかかる

でも、ここで朗報(?)です。

名詞の性別が何であれ「複数形」の場合には、冠詞は "de" 一択になるようです。

  • 男性名詞(複数)⇒  de
  • 女性名詞(複数)⇒  de
  • 中性名詞(複数)⇒  de

冠詞を少々間違えても意図は伝わるだろうと考える私は、もはや単数の中性名詞でも "de" って言っておけばいいんじゃないかと思いました😅

不定冠詞

een は単数名詞にかかる

不定冠詞は簡単です。
英語では "a / an" ですが、オランダ語では "een" 一択です。

  • 男性名詞(単数)⇒  een
  • 女性名詞(単数)⇒  een
  • 中性名詞(単数)⇒  een

これらは、いずれも「不特定のひとつの~」という意味です。
なので、そもそも「可算名詞」であることが前提だろうなぁとは思います。

複数名詞にかかる不定冠詞はない

複数形名詞の不定冠詞は、基本的に "なし" です。これも英語と同じ感覚で良いそうです。

英語の "few" や "many" に相当する語句と合わせて使うことがあると思いますが、"few" や "many" は「冠詞」じゃないんですね。「数量詞」です。詳しくは、https://www.efjapan.co.jp/eigo-resources/english-grammar/determiners/

定冠詞と不定冠詞を用いた例文

Wikipediaより、Nederland についての記事の冒頭です。

Nederland is een van de samenstellende landen van het Koninkrijk der Nederlanden.
Het land ligt voor het overgrote deel in het noordwesten van Europa, aan de Noordzee, aangevuld met drie bijzondere gemeenten in de Caribische Zee.
Europees Nederland wordt in het zuiden begrensd door België, langs de oostgrens door Duitsland en aan west- en noordzijde door de zee.
De hoofdstad van Nederland is Amsterdam, de regeringszetel is Den Haag.

Nederland | Wikipedia

Youtubeに公開されている冠詞の使い方の例です。

タイトル:Nouns (1/3): 'de' and 'het' / learn Dutch lesson / Zelfstandige naamwoorden Nederlands leren online
公開者:Learn Dutch Online With Rozemarijn

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まとめ

というわけで、原則的には、定冠詞 = de 、不定冠詞は = een とざっくり覚えておけば良さそうです。
ネックなのは [ 単数 * 中性名詞 ] の het ですね。

名詞の性に関しては、ドイツ語では男性・女性・中性の3クラスに分かれているのに対し、オランダ語では男性と女性が融合して通性(共性)になり、通性と中性の2クラスになっている。ただし非常に堅苦しい文章では、単数の女性名詞を受ける代名詞は、男性名詞を受ける代名詞と別のものを用いることがある。このため、オランダ語の辞書には今でも男性・女性の区別を掲載している。

名詞・代名詞 | オランダ語 | Wikipedia

余談:欧印諸語の名詞の性について

欧印諸語の名詞の性について、Wikipedia先生によれば

男性・女性・中性の区別を全て残している言語としては、ラテン語、ドイツ語、スラヴ語等がある。
(中略)
英語では性はほぼ失われており、生物学的性に対応したもの及び擬人法を除けば、船や国名など一部の名詞、3人称単数代名詞においてのみ現れる。
(中略)
名詞の文法的性は、生物においては原則として生物学的性と一致するが、非生物においてはその対象の「男性性」や「女性性」とはほとんど無関係である。
また、同じ対象を表す名詞について、言語によって性は異なる。
ラテン語では太陽は男性名詞、月は女性名詞で、そこから派生したフランス語なども同じだが、ゲルマン語派では逆となっているし、スラヴ語派では太陽が中性となる。

印欧語族の性 | 性 (文法) | Wikipedia

とのこと。

言語には歴史があるんですね。ただ、そもそも太古の人々はなぜモノの名前に性別を与えようと思ったんでしょうか…。気になりますが、脱線しすぎないうちにやるべきこと(宿題)をやります。

次回は「形容詞の変化」について触れると思います。