オランダ語の語順

語順は、人称や数や時制や態の影響を受けることなく一定です。語順を列車に見立てて、全15パターンの車両編成をリストアップしました。
各スロットは「車両」です。すべての車両に「乗客(=語句)」がいるとは限りません。文によっては、いくつかの車両が空になることもあります。ここがポイントです。「乗客(=語句)がいなくても車両は存在している」とイメージしておくことで、オランダ語の「枠構造」の理解が容易になります。
記号凡例はページの後方に記載しています。各スロット(=車両)の内容(=乗客)ついて、さらに詳しくは「文法」のページを参照してください。
関連記事 オランダ語の文法
広告
平叙文
平叙文 > 特定主語の文
01🚂特定主語の直説語順
【 X=S 】 + 【 V-front 】 + 【 R 】 + 【 V-back 】 + 【 E 】
02🚂特定主語の倒置語順
【 X=R[n] 】 + 【 V-front 】 + 【 S 】 + 【 R 】 + 【 V-back 】 + 【 E 】
平叙文 > 存在主語の文
03🚂存在主語の直説語順
【 X=S:"Er" 】 + 【 V-front 】 + 【 R 】 + 【 S' 】 + 【 V-back 】 + 【 E 】
04🚂存在主語の倒置語順
【 X=R[n] 】 + 【 V-front 】 + 【 S:"er" 】 + 【 R 】 + 【 S' 】 + 【 V-back 】 + 【 E 】
疑問文
疑問文 > 特定主語の疑問文
05🚂特定主語の疑問文(はい/いいえ)
【 X=V1 】+【 S 】+【 R 】+【 V-back 】+【 E 】?
06🚂特定主語の疑問符付きの疑問文
【 X=疑問符 】+【 V-front 】+【 S 】+ 【 R 】+【 V-back 】+【 E 】?
07🚂疑問詞付きの、主語を問う疑問文
【 X=S:疑問符 +【 V-front 】+ R +【 V-back 】+ E ?
疑問文 > 存在の疑問文
08🚂存在主語の疑問文(はい/いいえ)
【 X=V1 】+【 S="er"】+【 R 】+【 S' 】 +【 V-back 】+【 E 】?
09🚂疑問詞付きの存在主語の疑問文
【 X=疑問符】+【 V-front 】+【 S="er" 】+【 R 】+【 S' 】+【 V-back 】+【 E 】?
命令文
10🚂特定主語の命令文
【 V-front 】+【 R 】+【 V-back 】+【 E 】!
11🚂存在主語の命令文
【 "Er" 】+【 R 】+【 V-back 】+【 E 】!
副文 > 副詞的な副文(副詞節/接続詞のない副文):
12🚂《副文節》 +【 V-front 】+【 S 】+【 R 】+【 V-back 】+【 E 】
副文 > 形容詞的な副文(関係節):
13🚂【 S 】+ 《関係節》 +【 V-front 】+【 R 】+【 V-back 】+【 E 】
または、
14🚂【 S 】+【 V-front 】+【 O 】+ 《関係節》 +【 R 】+【 V-back 】+【 E 】
広告
副文 > 名詞的および副詞的な副文(名詞節、間接疑問文、副詞節):
15🚂【 S 】+【 V-front 】+【 R 】+【 V-back 】+【 E 】+ 《副文節》
※記号凡例
- X (First Position)
- 文の先頭要素。オランダ語は「動詞第2位(V2)の原則」があるため、ここに何が来るかで文の雰囲気が決まります。
- V-front (Finite Verb / 定動詞)
- 主語に合わせて活用する動詞。平叙文では必ず2番目に位置します。
- S (Subject / 特定主語)
- 「誰が」にあたる特定の主語(Ik, Jan, de hoed など)。
- S' (Indefinite Subject / 真主語)
- 存在文(Er...)において、実際に存在している不特定の対象。
- R (Rest / ミドルフィールド)
- 代名詞、小詞、時間、場所などが並びます。
- V-back (Verb Cluster / 後方動詞句)
- 分離動詞の前綴り、過去分詞、不定詞(原形)が置かれる場所。
- E (Extra-position / 後置句)
- 前置詞句や比較の
dan...など、文の枠組みの外側に放り出される要素。
- 前置詞句や比較の
- R[n] (Resumptive / 任意の要素)
- 倒置文の先頭に来る、主語以外の要素(時間、場所、目的語など)。
※15パターンを使いこなすコツ
- 「枠(Frame)」の意識: V-front 車両と V-back 車両の間に R 車両を配置するのが基本の車両編成。説明的な情報は基本的には R 車両に詰め込まれるが、ときどき E 車両にはみ出すこともある、というイメージを持つと、01〜11の主文系がスッキリ理解できます。
- 副文(12〜15)の特殊性: 副文節の中では、動詞がすべて一番後ろに送られる(SOV語順になる)というルールが、メインの文(主文)とのいちばんの違いです。


