住まい探し…ようやく審査を通過しました!
アムステルダムの住宅不足と価格の高騰は、資産家が投資目的で購入するために起こっているようで、庶民の「住む権利」についてニュースでも取り上げられる昨今です。
そんな中、2ヵ月以上を要して、ようやく賃借の審査に通過できた物件がありました。これまで何十件もの物件に内覧希望を出し、数件だけ内覧にこぎ着けることができ、入居を申し込むもすべて落選してきました。しかし運が好転するときというのは不思議なもので、ここに来て2つの物件で立て続けに審査を通過したのです。ただ、いずれともアムステルダム市内ではなく近郊の物件です。
また、これらはポータルサイトの情報を見て応募したものでした。そのため私たちは verhuurbureaus を利用することはありませんでしたが、夫の同僚の中には、このサービスを利用してアムステルダム市内に住まいを見つけた人もいるようです。
住まいが見つかった嬉しさで以下に長々と思いの丈を綴ってしまいましたが、目次だけで概要は伝わるかと…😅
もくじ
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審査を通過した物件A 60平米 16.3万円/月
1960年代築 所有者いろいろ家賃もいろいろ
最初に審査通過の連絡が入ったのは、1960年代築の物件でした。 同じ形の四角いアパートが一定間隔で何件も並んでいる中の1棟の1室です。 窓から見えるのはお向かいのアパートです。公営住宅っぽい見かけとは裏腹にお家賃は12万円(50平米)~16.3万円(60平米)/月です。しかしアムステルダム市内の物件と比較するとリーズナブルに思えました。
かつてはどうかわかりませんが今は分譲で、内装は所有者によってリノベーションされています。 そんなアパートのいくつかが賃貸に出されていて、家賃にも幅があります。
- 50平米12万円/月の部屋…応募するも内覧前に落選
- 60平米16.3万円の部屋…内覧でき、難点はあったけれど入居を申込む
しかし申込をした翌日に同じく60平米の部屋(所有者は別)が2万円も安い14万円/月で出たのです😱 電話してみると、内覧できるとのことだったので、内覧の後にこちらも入居申し込みをしました。
数日後、高いほうの部屋(16.3万円/月)の審査通過の連絡が入りました。初の審査通過でとても嬉しかったです。でも2万円安い部屋の結果も非常に気になるところで、複雑な心境で契約へ向けての準備を進めることになってしまいました😣
ずいぶん後になって、安いほうの部屋については、私たちは選外だったことを知ることになります。おかげで悔いは残りませんでしたが…😅
どことなく懐かしいレトロな建物
この建物群は駅に近く、またとても綺麗な旧市街にも徒歩5分の距離だったため、その立地条件が魅力でした。
地震がないためか、こちらの人たちは日本ほど築浅にこだわりません。 むしろ古いほうが、歴史や物語が詰まっていて個性があるので好まれます。 その意味では1960年代築はやや中途半端ではあるものの、20世紀中ごろの一時代を映している感じはあって「昭和フェチ」な私には心に響くものもありました。
実は自分が育ったアパート(日本)と建物の構造が似ていました。それで、一層ノスタルジーを感じたのかもしれません。
換気ダクトのない換気扇とか…
その部屋は1階にあり、防犯上の心配がありました。 また、洗濯機を置くスペースがとても狭く、ラジエーター(暖房)に接触するので故障しそうな心配もありました。 キッチンの換気扇はフィルタのみで、空気を外へ出す管がないという奇妙な造りでした。匂いを軽減させるだけで、空気の入れ替えは窓を開けてねということでなのでしょう。(フィルタだけだと焼き魚の匂いが取れにくいらしいです。) カーテンレールもなく、手洗い場に鏡もなく、それぞれ自腹で設置しなくてはなりません。そんなこんなで、かなり妥協した上での申し込みではあったのです。 まぁ、それもこれも家賃さえ妥当なら何も不満はないんですけどねぇ…😥
背に腹は代えられず契約しようとした、そのとき…
同じ作りの他の部屋が2万円も安い(年間24万円=日本への往復切符2名分)と考えるとケチな…もとい、"節約家"の私のメンタルにはとーってもストレスでしたが、背に腹は代えられず、郵送で届いた契約書類にサインをする準備をしていました。
その時です。 会社にいる夫の電話に、別の物件の審査通過の連絡が入りました。
審査を通過した物件B 70平米 15.9万円/月
築100年の建物にモダンな内装
それは、また別の町にある物件でした。
築100年は経過していると思われる建物です。2000年ころに設備等を一新したそうで、内部はモダンな造りになっていました。部屋にはバスタブもあり、洗濯機を置くスペースも十分にあり、窓からは明るい陽が射し、部屋数も十分で、なぜかトイレは2つもあってゲスト対応もばっちりできます。
二人暮らしにはちょっと広すぎるアパートだなとも思いましたが、前の住人は一人暮らしだったそうです😲
クレイジーな市場では妥当な家賃
物件Bの家賃は物件Aより4千円ほど安く約15.9万円です。もちろん日本出発時に予想していた家賃を大幅に上回っているけれど、市場がクレイジーだと知った後では、妥当だと思うことが出来ます。
それに私たち二人ともが気に入ったので、生活の他の面で節約しても幸せでいられます。ちなみにエナジーレベルも前述のアパートと同じ(E)で、古い建物でありながら最低ではありません。
始めの2年間は契約が解除できないリスク
賃借契約に関しては、実はリスクもあります。 始めの2年間は、賃借者からも契約の解除できないのです。長く住むぶんには何も問題ありませんが、夫の現在の雇用契約は1年更新の契約ですから、もし更新されなかったら…なかなか大変なことになります。
でも、ここに決めました!
しかし、現実を忘れて酔いしれるのに十分すぎる物件だったため、私たちは悩んだ末にこちらを選びました。 悩んだ時間は数十分と短いですが、先の物件の契約が迫っていたので、ゆっくりと悩む時間がなかったのです。
先の物件は、オーナーはともかく(どんな人か知らないけど、クオリティに対して家賃設定が高いわ…😰)不動産屋さんが良い人だっただけに、断るのには勇気がいりましたが夫が上手に伝えてくれました。 契約前だったため違約金等も発生しませんでした。
昨日は、私たちが選んだ物件の入り口や玄関・通路の採寸に行きました。 家具の搬入が階段から可能か、窓からになるか、微妙だったためです。 また、不動産屋から契約書類を受け取ったので、本日サインをして返送します。
どうか無事に契約が完了しますように。
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審査通過の決め手は勤務先からの"nice letter"?
物件Bの審査通過の決め手は何だったのでしょうか。 不動産屋から渡された専用の申し込みフォームには、雇用主(勤務先)が記入する欄がありました。 そのため人事課に記入を依頼すると、それとは別に"nice letter"も書いてくれたのです。 その"nice letter"が功を奏したとしか考えられません。 ただアムステルダム市内ではないため、そして最初の2年は縛り契約のため、申込者数がやや少なめだった可能性はあります。
住まいが見つかった安堵感に包まれて反省
期待せずダメ元で申し込みをした物件でした。いまだに信じられません。良い住まいが見つかり、安堵感に包まれ、新生活を楽しみに思い描く余裕ができました。
住まいが見つからないストレスは大きく、打開策を巡って夫とは毎日のように喧嘩をしていました。わたしは元々キャパが小さく焦り症で怒りやすいです。普段ならそれを上手にかわしてくれる温厚な夫も、今回ばかりはぶつかることが多かったです。
夫にとっては住まいの見つからないストレスに加えて、新しい職場と怒りっぽい妻という、本当に過酷な環境だったと思います…。すみません。